塗装ブースを自作して性能を比較する夢を見た
自作した塗装ブースの性能は市販の塗装ブースと比較して実際どうなのか、
感覚ではなく、数値化して客観的に考察してみました。
色々なサイトで見るけど、なんだか実際どうなの?って思う所が多々ありまして、、、初代塗装ブースも購入する時は散々悩んで購入したんです。購入した人のレビューとか雑誌とか読み漁ったり。
結果として思ったより性能が良くなかったりして買い替えたりしたんですよね(・з・)ノ
次は失敗したくないというか失敗できないなと感じたわけです。(予算的にもプレッシャーがかかるお年頃)
ちなみに今回の自作塗装ブースは自己責任で製作する事として下さい。
一切の責任は持てませんのであしからず。。。
画面のフレーズは特に意味ありません。使ってみたかったんです(゜ロ゜)
冒頭でキツイ事を書きましたが世の中には自作ブースを導入している方がたくさんいらっしゃいますので箱体などの製作方法については他を覗いてくださいm(_ _)m
(私はメンテフリー?の段ボールなので)
互換ブースさんで箱の寸法データがダウンロードできるので参考されると良いかもです。
自作塗装ブースの性能
ちなみにmiyuto自作の塗装ブースです。
商品名 |
風量 (m3/h) |
騒音 (db) |
排気径 |
大きさ W×D×H(mm) |
【miyuto製】 |
420 | 36.5 | 150φ | 450×550×450 |
技量にたいして性能が圧倒的じゃぁないか!
オーバースペックでも大は小を兼ねるって事で
思い切ってこの仕様にしました。
計算してみたらそこまでオーバーでもなかったので良かったです♪
・騒音36.5dbというスペックはどの製品もこれ位になる様です。。。
各メーカーさんの製品カタログページを参照ください。
圧倒的に静かだと思います。。
車に例えるなら高級セダンです。
大排気量・高出力でありながら街乗り速度で走る。
心地よい乗り心地(^ ^)/(例えがイマイチで申し訳ありません。。。)
・吸込み口 (排気径)が大きい
=吸込み面積が大きいので
仮にフィルターを貼っても目詰まりしにくく、
目詰まりから来る排気ロスも軽減されていると思います。
吸い込む面積が大きいのにパワフル!
・同じページに塗装ブースのメーカーさんの表を
掲載するのはあまりにも恐れ多いので
参考にしてみてください。
自作塗装ブースの材料
- シロッコファン:三菱VD20ZC10(天井埋め込み換気扇のフェース付)
- 配線用電気コード:自作(P-250DCにて代用可)
- 箱自作450×450×300(段ボール)
- フレキシブルダクト150φ
なぜ段ボールか、→汚れたら交換できるからです(・з・)ノ
シロッコファンは業務用の天井換気扇になります。
定価はビックリ価格なんですが、、、
オークション、フリマサイトに3月、4月に多く出回ってくると思います。
建物竣工に向けて様々な理由から取り付ける予定だった製品が余る時があるんです。。。(・з・)ノ
値段も定価から比べるとかなりお求めやすいものがあると思います。
また、三菱以外にもパナソニックとかもあり、
性能もピンからキリになります。
メーカーサイトに風量の数値などが乗っていますので調べてみて下さい。
塗装ブースを決めるときの優先順位は、
風量→大きさ→価格であると強く思います(^ ^)/
自作塗装ブースのメリットとデメリット
メリット
- デザインが自由に決められる
- 価格も性能も自分で決められる
デメリット
- 洗練されたデザインにはほど遠い
- 保障はなにも無い
- 中古品として出品しても誰も(きっと)買わない
- 全てが自己責任
メーカー品の強みはもし、
万が一使用しなくなった時、
誰かに譲れる事だと思います。
価値が残るんですネ。
自作塗装ブースの目標性能
- エアブラシより性能が上(吐出<排気量)
コンプレッサーのの吐出空気量
クレオスL5 5.27 L/min → 0.316m3/H
クレオスL7 7.0 L/min → 0.42m3/H
miyutoは自前のGSIクレオスのL5基準として、0.316m3/Hより上の性能を目指しました。
最大吐出はまずしないでしょうが、後悔しない様に設定としてはこちらを基準
ちなみに缶スプレーの吐出空気量ですが、、、一概に言えませんが、あるメーカーさんによると
0.6m3/Hとの事(°▽°)
フルパワーで缶スプレーは使えないのですね。
数値で見ると、缶スプレーの凄さが分かります。
缶スプレーの吐出空気量についてはメーカーさんに
問い合わせをさせて頂きました!
この情報の海の中でもどこにも記載がされていませんでした。
2社聞いて1社が明確な回答をしていただけました。
ご協力ありがとうございました!
自作塗装ブース 圧力損失計算
ざっくりと風量で比較しましたが、実際に設置する場所ダクト長さ等を考慮して計算してみましょう。
自作塗装ブースの設置条件
- 換気扇から外気までの配管:スパイラルダクト150
- 換気扇から外気までの距離:1.0m(0.2+0.6+0.2)
- ダクトの曲がりの個所数 :2ヶ所(90°曲がり)
- 外気部分 :ベンドキャップ
- 必要風量:300として仮定
- 外風:0m/s
1.ダクトの圧力損失を求める
1)ダクトの直管相当長
直線長さと曲がりがある部分を直線に置き換えた長さを求めます。
- フレキシブルダクトの長さは直線部分
0.2+0.6+0.2=1.0m
- フレキシブルダクトの曲がり部分の直管相当長さ
90°曲がりで150φ R(半径)/D(ダクト径)=2の直管相当長さは1.5mなので
1.5m×2ヶ所=3.0m
※今回設置ダクトの直管相当長はL=4.0m
2)ダクト部分の摩擦損失率
亜鉛めっき交換の摩擦損失計算図より
300m3/hをたどっていくと
摩擦損失率R=1.8
3)ダクトの圧力損失
直管相当長L×摩擦損失率R'
4.0×1.8=7.2Pa(パスカル)
2.末端の圧力損失を求める
末端はベンドキャップとして深型フードとして計算してみます。
表から300m3の排気150φの圧力損失は28Pa
28.0Pa
3.排気系統全体の圧力損失を求める
ダクトとベンドキャップの圧力損失に20%余力を足します。
(7.2+28.0)*1.2=42.2Pa
4.換気扇の能力確認
三菱:VD20ZC10の静圧風量曲線で確認します。
各メーカーホームページに色々載ってます。
先ほど求めた圧力損失(静圧)42.2Paをたどっていくと。。。
(静圧60Paと50Hz(関東)点線の交点から下に下がります。)
370m3/h位の排気風量が確保できます。
よってOKですねφ(^∇^〃)
なんとなく塗装ブースの静圧とか風量とか排気ダクトの長さとか考えなくちゃなぁと思っていましたが、実際計算してみたら数値上でも大丈夫でしたので安心。というかスッキリしました。
計算自体も簡易的に行っているのでそんなに難しくないと思います。
万が一排気長さが例えば3.0メートルであった場合の静圧
((3.0+1.5×2)×1.8+28)×1.2=46.6Pa→360m3/hまだいける!
さらに、排気長さ5.0mで曲がりが3ヶ所、外風5m/sだったら
((5.0+1.5×3)×1.8+28+10.5)×1.2=66.7Pa→340m3/h 安全圏はここら辺?
- ちなみにこの表をパイプ長さから求める場合
ダクトの直管相当長さ+ベンドキャップの直管相当長さ
4.0+10.0=14.0m
パイプ長さ14.0mと50Hzの交点からたどりまして370m3/H
こちらの方が簡単ですね。
追記訂正。
シロッコファンとプロペラファンの違い
あくまで塗装ブースで使用した場合の
メリットとデメリットを上げます。
プロペラファンのメリットとデメリット
メリット
- 安価
- 条件が良ければ風量が大きい
デメリット
- 外壁に面した場所に設置
- 静圧(押出す力)が無いのでダクト接続は不向き!
- 外風の影響を受けやすい
- 気密性のある部屋では風量が落ちる
- 風に当たると音が大きくなる
シロッコファンのメリットとデメリット
メリット
- ダクト接続のため、どこでも設置可能
- 静圧が大きい
- 外風の影響があまり無い(ダクト接続の為)
- 気密性のある部屋でも大丈夫
デメリット
- プロペラファンに比べると高価
- プロペラファンに比べると同じ風量を出すためには大きくなる
塗装ブースにだけ関して言えば
プロペラファンは避けた方が良さそうです。
一見安価でプロペラファンで製作できそうですが、、、
シロッコファンのメリット(静圧が強い)の方が良いので
シロッコファン一択になるかと思います。
自作塗装ブースの製作
- 配線用のコードを差して(製品ではないのでコンセントコードが無いんです)
- ダンボール箱を切って
- 窓部分にダクトの塞ぎ板を作った
完成(^ ^)/
かなり雑な内容ですが、
諸先輩方の記事がたくさんあるので割愛させて頂きます。
簡易的にできてしまうと言う事も表現できた。。。かな(゜ロ゜)
実際に自作ブースを導入している身としては、
安い!強い!静か!と3拍子揃った、
自分で作れるかなりオススメな塗装工具かと思います^ - ^
趣味には全フリです(^ ^)/ というか失敗したら大変でしょ。。。